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2016年02月29日
ブログ

手付金等の保全措置

 

先日のブログでご紹介した不動産の

売買契約における手付金。

その後いくつかご質問を頂いたので、

今回は、「手付金等の保全措置」

についてご説明いたします。

 


先日のブログでは、宅建業者が自ら

売主となって、一般の方と売買契約

を締結する場合、手付の額を売買

代金の2割以内にしなければなら

ないという制限についてご紹介

しました。(8種制限)


では、宅建業者は受領した手付金を

どのように取り扱うのでしょうか?


実は、民法には受領した手付金の

保管方法等に関する規定は何ら

ありません。

その為、万が一、手付金を受領した

売主の宅建業者が、物件の引渡前

に倒産した場合には、買主は物件を

取得することができず、手付金も

返還されないという最悪の事態が

想定されます。


そこで、宅建業法では、宅建業者が

自ら売主となる宅地建物の売買契約

において、一定額を超える手付金等

を受領しようとする時は、

「事前に保全措置」

を講じなければならないとしています。

 


ここで、「手付金等」とは具体的にどの

ような金銭をいうのか確認しておきます。

この「手付金等」とは次の双方の要件を

満たすものをいいます。


1.契約締結日以後、引渡前までに授受
される金銭。

2.代金に充当されるものであること。


つまり、

中間金や残金などの名目を問わず、

代金に充当される金銭を、

「手付金等」

とよんでいます。

 

また、保全措置を講じるのは、

「事前に」

ですので、手付金等を受領する前に

業者は保全措置を講じなければ

ならないということです。

 

次に保全の方法ですが、具体的には

以下の3つの方法があります。


①銀行等による保証措置
(保証委託契約)
銀行等の金融機関等が

連帯保証するケース


②保険事業者による保険
保険会社等が保険金として

その補填をするケース。

③指定保管機関による保管
(手付金等寄託契約)
宅建業者に代わって、指定保管機関が

手付金を代理受領するケース。

③を利用できるのは完成物件のみで、

未完成物件の場合は利用できません。

 

契約される時には、上記3つのうち、

どの方法で保全されるのか、また、

少なくとも受領する手付金等の全額を

保証できる内容であるか、そして、

引渡しまでの期間が保証されるのか

どうかを確認してください。

 


ちなみに、宅建業者が保全措置を講じる

必要がない例外がいくつかあります。

例外1:
完成物件の場合、代金の10%以下、
且つ、金額が1000万円以下の場合


例外2:
未完成物件の場合、代金の5%以下、
且つ、金額が1000万円以下の場合


例外3:
買主に所有権移転登記をした場合、又は、
買主が所有権保存登記をした場合には、
手付の額も問わず、保全措置も必要なし。


最後に、以下のケースで保全措置は

必要かどうか考えてみましょう。

 

宅建業者が自ら売主になる売買契約で、

5000万円の未完成物件の場合、

300万円の手付金を受領する時に、

宅建業者は保全措置を講じる必要が

あるか?


答えは、


保全措置が必要になる

 

ということになります。

お分かりですよね。

 

いかがでしたでしょうか?

手付金等の保全措置も大切な内容に

なりますので、重要事項の説明の際に

しっかりと確認するようにしてください。

 

 

 

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